NEW POST

なぜ今、アウトバウンドが必要なのか・その3

c0206311_23193382.jpg
日本のインバウンドが成長していく中、もっと足元を見なければいけないんじゃないか?というトピックです。

世界的にものづくり産業より観光産業が伸びていることを背景に

海外観光客が何をしたいか?何が欲しいか?どんな過ごし方をしたいか?何があると便利だと思うか?

を知る必要があります。それが産業につながり、日本経済にもいいんじゃないか?ということを前回書きました。



それを知るには手っ取り早く、アウトバウンド(海外に行くこと)が必要だと考えます。

成功しているモデルを見て、学ぼうじゃないか!ということ。


今回、考えるのは東南アジアです。

タイ・ラオス・カンボジア・ベトナムの例を挙げます。

結論から言うと、東南アジアのこれらの国は観光立国として成功しています。日本よりずっと、観光先進国です。

そして、確実にリピーターにつける、とても魅力的な自国の要素を産業とうまく結びつけています。


事実、タイは年間観光客3400万人を突破しています。(日本は2600万人)※2017年データ


観光業に興味がある人もない人も、他国の観光客相手に産業をつくっている社会を一緒に考えて欲しいと思います!



トップに載せた写真、タイの北部・チェンマイという街にあった広告です。
c0206311_23193382.jpg
見慣れない文字が書かれているのがわかるでしょうか?この文字はヘブライ語です。

ヘブライ語はイスラエル人が使います。ということは、この広告、イスラエル人に向けたものだということです。


これについて考えてみます。

イスラエル人はユダヤ人の国民全員に徴兵が課されています。

男性3年、女性2年。高校を卒業してそれぞれ徴兵につき、徴兵が終わると、大学に入学する前の1年間、ギャップイヤー(Gap Year)をとる若者がほとんどです。

徴兵の間、わずかながら給料が出るらしく、そのお金で1年間、社会経験を積みます。その社会経験が世界旅行のケースが多くあるそうです。

東南アジアに行くと、男女混合の若いグループをよく見かけますが、そういったグループは95パーセントの確率でイスラエル人です。

安く滞在できるし、パーティー大好きなイスラエル人は東南アジアを渡航先に選ぶ人も多いそうです。

徴兵を終えた若い旅行者が自然の中のアクティビティーが嫌いなわけがない!

しかも、イスラエルの国土のほとんどが砂漠ということもあり、

緑豊かな森の中でこういったアクティビティーは彼らにとって、とても魅力的。

少々値が張っても、それだけの魅力を感じるなら払って遊ぶのです。

これはタイの自然をうまく利用した、しかもターゲットを絞って成功している産業の例です!



そして、こちらはカンボジア。有名なアンコール遺跡のツアーです。アンコール遺跡はアンコールワットだけでなく、広い敷地にいろんな遺跡が点在しています。

カンボジアはどの宿泊施設に行っても、アンコール遺跡のツアーを紹介してくれます。
c0206311_23163515.jpg
私なんか、なんの前情報も予備知識もなく飛び込んだのですが、結果として何も困ることはありませんでした。

その時の記事がこちらです↓


ツアーにまるっとお任せすれば、敷地に広がる遺跡群をダイジェストで巡ることができるのです。

前日に”スモールツアーに参加したいです”と言うだけ。そうしたら、有名遺跡に連れて行ってもらえるのです。便利!

これは、あらかじめ組まれたコースで有名な遺跡を巡る、ドライバーやガイドさんたちが宿泊施設と密な関係になっているおかげで生まれ、成功している産業のひとつです。

よほどの遺跡好きでなければ、自分で調べて予定を組んで・・・とはできないでしょう。

この産業のおかげも相まって、アンコール遺跡の訪問者数も伸びている要因なのではないかと思います。



そして、東南アジアは”ぼったくられるんじゃないか・・・”という心配も多いです。

治安の要素も観光業の活性化に影響していると思います。タクシー!トゥクトゥク!騙された!と言う声は数知れず。

最近では、宿泊施設側が”その目的地だったら○ドルを払ってください”と教えてくれるのです。

こんなプライスリストまであります。観光客というアウェーな弱い立場の人を守るための心強い味方です。

ぼったくりが少ない日本では、ちょっとこれは参考にならないかもですが・・・
c0206311_23172991.jpg

街から街への移動もとても便利。
c0206311_23163135.jpg
ホテルに”この街に行きたいです”と言うと、スタッフがバス会社に電話してくれて、ホテルまで迎えにきてくれるという待遇。

これは東南アジアの車がメインの移動手段ゆえに発達したシステムと言えます。



ラオス・ルアンパバーン。

この街の一番のハイライトは托鉢です。

僧侶が早朝に修行で御経を唱えながら施しを民衆から受ける、この風景はルアンパバーンに来たらぜひ見たい!ものなのです。
c0206311_23343597.jpg
今流行りの言葉を使うなら・・・これはコト消費のビジネスモデルがあるのです!

近所に住むお母さん方が托鉢用に自分がお布施する以外のをあらかじめ作ってきておいて、観光客に売るビジネスです。

このセットがそれです。

立って待たずちゃんと腰掛けて待つために、ゴザ付き、しかもお布施の仕方も「お坊さんが来たらこうやってあげなさい!」と教えてもらって20000キープ。300円です。お母さんのお小遣いにはいい商売!
c0206311_23342206.jpg


私たち観光客にも嬉しいコト消費です。だって托鉢を見るだけでなく、”経験”できるのだから。
c0206311_23344606.jpg

そして、この広場の背後には・・・

朝ごはんマーケット!
c0206311_23350006.jpg
朝早いので、朝ごはんも食べず、托鉢を見るためにホテルから起きてすぐやってくる観光客ばかりです。

托鉢が終わると、「うちのサンドイッチ、美味しいよー!食べて行ってよー!」と売り込みが始まります。
c0206311_23351271.jpg
いい立地にある商売!



そしてベトナム・ホーチミン。

ホーチミンにもさまざまなツアーがありますが、中でもメコンデルタツアーは人気のツアーです。

これも現地で宿泊施設で予約もできますし、街を歩くとツアーデスクがあるので、そこでも予約できます。

ホーチミンの街の中心部から行こうと思うと、クルーズするところまで行こうにもちょっと遠いし、なかなか交通手段も難しいし、

こういったツアーにまるっとお任せが、やっぱりいいのです。
c0206311_23431760.jpg


車で船着き場まで移動し、メコン川をクルーズ。
c0206311_23433118.jpg

そして、いろんなところに立ち寄ります。ただただ乗っているだけではない。観光客を飽きさせません!
c0206311_23434354.jpg

ちょっとここで休憩〜とフルーツ売り場もあったり
c0206311_23435534.jpg

ビーキーパーがいるので、見て行ってください!と。蜂がびっちりだけど、刺されないの?!怖い怖い!
c0206311_23440813.jpg


はーい!みなさん!このハチミツをジュースにしたものを試飲してくださいー!美味しかったら買ってねー。
c0206311_23442231.jpg

私たち歌を歌いますー!よかったらチップくださいねー!
c0206311_23443493.jpg
飽きないし、良い商売!


これはベトナムではなく、ラオスのメコンデルタツアー。ラオスも同じようにやっています。
c0206311_23462800.jpg
ラオスでは蒸留酒コーナーに連れてってくれました。
c0206311_23464113.jpg
試飲できるし、こんなお酒作ってるんだー!という良い勉強になります。
c0206311_23465495.jpg

布も鮮やかで実際に作っている場所でもあったので、なかなか臨場感があります。
c0206311_23471969.jpg

ツアーもただただ観光名所を回るだけでなく、休憩でランチを食べるだけでなく、

いろんな見せ方をして、そこに住む村の人を巻き込んで、とにかく観光客を飽きさせません



話は戻って、ホーチミンのメコンデルタツアー。

こんな人気のツアーなんですよ!ぎゅうぎゅう。
c0206311_23444708.jpg
ここは女性が漕ぐお仕事をしています。
「毎日、腕も腰もパンパンなの!」と、なかなかハードな仕事をおばちゃんは愚痴っていましたが、給料はチップも含めると悪くなさそうです。
c0206311_23445920.jpg
c0206311_23430499.jpg
東南アジアのツアーはアトラクションが盛り込まれていて、このメコンデルタツアーに関していえば、

このおばちゃんの漕ぐ舟がハイライトではあるものの、船着き場まで運転してくれたドライバー、クルーズ船の運転士さん、ガイドさん、立ち寄ったハチミツ屋さん、歌を歌う人たち、ここには載せていませんが、お昼ご飯を食べた食堂、寺院、飴屋さん、そしてこのおばちゃん達です。

あ!そうだ、この舟を降りたら、被っていたわら帽子も買わないかいー?と声をかけられたのでしたw

ツアーひとつにしても、ツアー会社以外に、これだけの人がモノやコトを売って産業にしています。

商売の仕方に無理があるものは、そりゃあるけれど 笑、とにかく観光客を飽きさせないという点では見習うべきところだと考えます。


こういったアイデアは出てみて気づくこともあります。

現在、タイではタイ人の国内旅行をもっと盛り上げたい、という施策があるようです。

地方の土産物の売り方という課題に対して、”道の駅”のやり方をタイの方は学びに来ているとのことです!

他国でも貪欲に海外へ出て観光産業の研究に余念がないようですね〜。

日本の魅力をもっと広めるために、海外から学ぶことで多角的に考えられるきっかけづくりもできるのがアウトバウンド(海外旅行)です!



by sahne-miz | 2018-07-07 02:01 | 考える | Comments(0)

広島在住、旅好き人間です。訪問国は70以上。冒険求めて世界中どこまでも。世界の食探検「あかいはりねずみ」準備中です。


by sahne-miz
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31