先日、指揮者のクルト・マズア氏が逝去された。
マズア氏といえば、ケヴァントハウス。昨夏に行ったケヴァントハウス。重厚感のある、ドイツらしい弦楽の音が本当に印象的でした。
コンサート後もこんなに日が高い!気持ち良くワインを飲んで帰りました!
ゲヴァントハウス・コンサートホールのブラームス像
マズア氏が亡くなられたということで、この動画を鑑賞。
聴いて改めて、この指揮者の偉大さを知ることになりました。
教会でのコンサートという独特な響き。教会の天井の高さと相まって音が鳴り、派手になるのではなく、ケヴァントハウスの渋さで満たされる一粒ずつの音。自然な広がりを感じさせるマズア氏の創り出す音。
この交響曲の第2楽章の柔らかさ、包容力は何というものだろう。職人気質なこの指揮者こそ、ドイツらしい音づくりをしていらっしゃる!
力強さもあるのに繊細。ドイツ製品のようです。
コマーシャライズで、より派手なもの、より多くを、と求められる今の世の中。それはクラシック音楽の中でも同じ。
一回限りの演奏で順位が付けられてしまったり
感情よりもよノーミスで、技術の高いものを、というのは何か間違っているような気がする。
そんな中、こういう目立たないながらもホンモノの音楽を創り出す人がどれだけ育っていけるのだろうか。
確かに、そういう人はいる!
何度もコンサート会場で涙を流したり、気持ちが熱くなって汗びっしょりになったり、頭がぐらんぐらんしたりしたこともあった。
そういう演奏にこれからもたくさん巡り会えますように。
マズア氏の創り出した音楽に感謝。ご冥福をお祈りします。本当にありがとうございました。