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ヤド・ヴァシェムに行ってきました

世界中にユダヤ人に対するホロコースト記念館があり、もちろん日本にもあり(うちの近所にも記念館ありますが ここもとってもおすすめです!)
だけど祖先が当事者の国である、イスラエルではどんなふうに記念館というものがあるのか気になっていたので行ってみることにしました。
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トラム一本で行けます。ヘルツルの丘まで。
降りるとトラム駅からもすぐそこなんですが、無料シャトルバスまであり、乗って行くことにしました。
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あっという間に到着です。ここは入場料はかかりません。オーディーガイドが25シェケル、当時780円くらいでした。
せっかくなので借りたのですが・・・広すぎてガイドの量も膨大すぎて、1日かけたのに結局時間が足りませんでした。
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このヤド・ヴァシェムにはかなりの訪問客がいました。その7〜8割はイスラエル人で、多くが軍服を着て、ガイドと一緒にいるようでした。男女ともに兵役のあるイスラエルではおそらくひとつのプログラムにここを訪れることが盛り込まれているのでしょう。

館内は撮影禁止になっています。主に各国に住んでいたユダヤ人がどんな風に生活していたかというところに始まり、ナチの台頭、それにより脅かされる生活。ここまでの歴史だけでも盛りだくさんです。
何せ各国にいましたから、その国々のわかるところは全て紹介されているようでした。

私はホロコーストのことを知るために各国で博物館などになるべく行くようにしているのですが、一番驚いたのは、教会においてある聖書並みに仰々しい大きなサイズのヒトラーの自伝「わが闘争」があったことでした。
まず、ドイツオーストリアでは発行禁止になっているのでお目にかかれない代物だと思います。それなのに、この国に・・・
このあたりの資料が本当に多く、知っている部分が多いにもかかわらず、時間を費やしてしまい、これ以降に時間を費やせなかったのが痛恨の極みです。

つづいて、各国で起きた迫害について。ゲットーという生活環境の劣悪な中に住まわされ、収容所に送られ減る人口、流行る伝染病。そして収容所の状況などなど。
この収容所にはウクライナのSS(親衛隊;ナチの類の武装組織)が何人いただとか、ルーマニアのパルチザンも迫害に加わりその組織にはどれくらいの人数がいて、どれくらい犠牲になっただとか、もう、とにかくどの国を見ても事細かに書かれているのです。

それはナチが一重に悪いというものではなく、迫害に加担した国は多かったという事実を目の当たりにします。
信じられるのは自分たちだけ・・・。私がイスラエル人だったらこう考えると思います。

これらの展示の背景にはイスラエルの国是とされる「全世界に同情されながら滅亡するよりも、全世界を敵に回して戦ってでも生き残る」というところからきているのではないかと考えました。

展示はさらに進み、今度はユダヤ人を助けた出来事の紹介が始まります。杉原氏の話は日本では有名ですが、そのようにして何人ものユダヤ人を助けた大使は他にも数名いるようでした。
他にはデンマークからスウェーデンに船でユダヤ人を逃した人々、養子にしてユダヤ人の子供を救った家族などなど。
エピソードはたくさんあったのですが、時間に限りがありじっくり見ることはできず。残念です。
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館内はとてもモダンで綺麗な建物です。
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そして、緑の美しい場所に建てられています。
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資料館だけではなく、他にも見所があります。

子供記念碑といって、真っ暗な部屋の中で亡くなった子供の名前を呼び続ける部屋があります。私たちは手探りで出口を探さなければなりません。
入った瞬間、空気の流れが変わります。この部屋は心を打つものがありました。

他にも様々な記念碑が並んでいます。
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これと似たものがミュンヘン近郊のダッハウ収容所にありました。
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訪問した人の多くは行ってよかったと言う人が多いですが、私も行けてよかったなと思います。



by sahne-miz | 2015-05-28 08:17 | 歩く

広島在住、旅好き人間です。訪問国は70以上。冒険求めて世界中どこまでも。世界の食探検「あかいはりねずみ」オープンしました。


by sahne-miz
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