チュニジアからイタリアへは船で渡りました。そのときの記録です。
旅人の伝説では「チュニスのパレルモ行きのチケット売り場の姉さんは超無愛想」というものがあるそうなんですが
港はカルタゴやシディブ・サイード方面なので、チュニス・マリン駅から電車で向かいます。
印刷したものを当日港でチケットに変えてもらって問題なく乗ることができました。
他のブログなどでは売り場で買えなかった・・・など書かれたものもありましたが、船は大きいので、早めに港に行くと、当日でも問題なく買えそうな様子です。
乗った会社はGrandi navi velociという会社。この会社は当時、毎週土曜に出航していました。週に3本位出ているそうなのですが、3本とも違う会社から出ています。
会社によって微妙に港が違っていて、電車の降車駅が違うので、乗り場の確認が必要です!
23時発ですが、1時間前までに来るようにとチケットに書かれてあったので、早めに港まで向かいます。
チュニジアは最近出国税がかかるようになりました。2000円弱くらいです。チュニジアのお金を残しておきましょう!
空港ではちゃんと買うところを指示されるそうで問題なさそうなのですが、港はツーリストインフォで聞くと郵便局で買えるとのこと。
港の中に郵便局があり、そこで切手みたいなのをくれました。(写真パスポートの上の小さいものです)
そのあと、出国税の切手を持って出国審査に向かいます。
ここで事件簿発。入国審査の姉さん:コレ、偽パスポートだよね?我々:は?姉さん:ちょっと待ってて。そこで入国審査の他の男性が現れる。男性:君たちはどう見たって中国人だよ?パスポート偽物だよね?我々:日本人です!男性と姉さんはパスポートが本物かどうかライトを当てて透かしを何度も見ている。男性:じゃあパスポート以外の日本人の証明を見せなさい。我々:日本においてきました。持ち歩いてなくすといけないので。男性:ホラ!やっぱり中国人だ!
からかっているのか、本気なのかわかりませんが、我々にも中国人にも失礼です。我々だって、日本人と中国人と韓国人の区別がつかないことだってあるのに、チュニジア人がちゃんと認識できるとは思いません。ひどいです。結局、この押し問答の後にイタリア出国の航空券のチケットなど提示して、問題なく出国できましたが、結局何が疑わしかったのか不明です。やっぱりただのからかいでしょうか。チュニジアの情勢から見て、周辺国が穏やかでないために出入国審査が厳しくなることは自然だと思いますが、疑う内容を間違っています!入国ならおろか、出国でなぜ・・・?
まぁいいです。余分にお金も取られなかったですし。
そして、出発1時間前くらいから乗船できました。こんな船!!ギリシャの船の夜行は自由席(雑魚寝席)で問題なかったけれど、ちょっと今回ビビって飛行機シートというものを購入しました。そこで通されたのがこの部屋。その名もイタリアの作曲家「ヴェルディー」!他にも「プッッチーニ」とか「ロッシーニ」とイタリアの有名な作曲家の名前がつけられていました。我々が乗船した時は旅行者はほとんどおらず、3月1日というキリの良い日で、春に向けてチュニジア人が出稼ぎに行く風な人ばかりでした。
飛行機みたいにちゃんと座って寝る人はもはやおらず、客も少ないのでこんなふうに3席を贅沢に使う寝方!もちろん我々もそうしました。
雑魚寝席を買った人たちはロビーにこんなふうに寝ています。用意がいいです!毛布を持ってきています。中にはエアーマットレスを持ってきて寝ている人さえもいました。とにかくチュニジア人ばかりで、ゆったりできるロビーに白いグランドピアノが置いてある素敵な空間がありましたが、
そこもチュニジア人の寝床になり、全く意味をなさず、むしろピアノが邪魔に見えたのがちょっと悲しかったです。
積荷も多かったのか、3、4時間遅れで出航しました。揺れもせず、気持ちよく眠りました。
いよいよ間近にイタリアが見えてきます!
朝起きてからアナウンスが頻繁にあるのだけど、レストランやtax freeのお店の案内放送は英語でもあるのにもかかわらず、他の肝心な放送、例えば何時ごろ到着するとか知らせる案内はイタリア語とアラビア語のみでしか知らされず理解できませんでした。
少し不安でした。
正午ごろ、港が見えてきました。9時到着予定だったので、出発が遅れたものの予定通りの船旅だったようです。
下船の案内もやはりイタリア語とアラビア語のみで、このときに観光の人の入国についての説明があったのだと思いますが
わからずチュニジア人と一緒に下船のため入国審査に並ぶことになりました。
チュニジア人は並ぶ人もいれば、まだ寝ていたり、海をぼんやり眺めている人も。
彼らは労働ビザなので、入国審査に一人一人にかかる時間がかかる上、どんどん隙間さえあれば割り込んで入ってきます。
20メートルくらいを2時間くらい並んだでしょうか。
船のスタッフが見えてきて、我々を先に通してくれるとのことでした。
2時間並んだのが何だったのかわからないくらい、あっけなくイタリア入国!!
デッキから外を眺めているのがチュニジアの人です。
そのあと、宿にチェックインし、日暮れ前に港に行くと、この写真と変わらずチュニジア人がデッキにいました。
彼らは入国にあと何時間位かかるのか・・・
悲しくなったのでデッキの人が見えたので、港には寄らず引き返しました。
さてーーいよいよイタリア旅の始まりー!!