グルジアは信仰心の厚い人が多いことが印象的でした。
グルジアはグルジア正教を信仰する人が多いです。教会の外観はこんな感じ。
教会の前を通るたびに正面で十字を三回切る人が多かったのはグルジアの都市全体でよく見ました。
それは歩くときだけに限らず、バスで通り過ぎるたびに十字を切ったり、工事車両のトラックに何人も乗り合わせた職員が
トラックを一旦停止し、皆で十字を切っているのを見たこともあります。
結婚式です。ドレスを着飾って祝うよりも神への誓いの方を重要視していることがよくわかる風景でした。
手前がロシア正教、後ろがグルジア正教の教会。
夕方に訪れたとき、夕方のミサをどちらの教会も行っており、地元の人もウェルカムで迎えてくださったおかげで
どちらのミサにも参加することができました。
正教のミサは楽器を使わず声楽だけなんですが、歌っている人は普段着で明らかに仕事帰りといった人たちで、
買い物帰りの女性たちも仕事帰りの若者、男性たちも祈りを捧げていました。
司祭が教会内を振り香炉を持って、教会内にあるイコン画にひとつひとつ丁寧に祈りながらお香を振りかけます。
私も端に寄って頭を下げていると、司祭がウェルカムと言って頭に手をかけてくださいました。
ミサ前の風景。
正教の女性のドレスコードはスカートと頭にスカーフを巻くことですが、スカートは別に気にしなくても良いようで、
スカーフを巻いていれば良いようでした。貸し出してくれる教会もあるようですが、それは観光客用のもので、
ないところもあります。どうしてもなければ、パーカを被っていても大丈夫なようでした。
ソ連は共産主義で無宗教を唱っていた部分もあるので、モスクワ市内にある立派な大聖堂もソ連時代に壊され、
その土地で公共プールを作ったそうです。今はまた立派な大聖堂として復活しています。
グルジアはソ連時代も変わらず今と同じように人々は祈り続けていたんでしょうか。
そんなことを考えました。
トビリシの市内を歩くと、無数に教会があることがわかります。
滞在中に「セント・ジョージア・デイ」という祝日がありました。国名にもなっているくらいなので
彼らにとって、とても重要な日に違いありません。我々もトビリシで一番大きな教会、サメバ・カテドラルに向かいます。
雨が多く、ずっと曇っていたのですが、この日だけはすっきりと晴れ上がり気持ちのよい祝日です。
同じく教会に向かう人でいっぱいでした。
中では祈る人でいっぱいで、テレビ中継のためのカメラも設置されていました。
日本で言うと正月の明治神宮、そんな雰囲気でした。
印象的だったのは、年頃の10代後半〜20代前半の男の子や女の子も友だち同士で教会に行き
蝋燭を手に真剣に祈っている姿でした。
ここでグルジアで聴きたかったポリフォニーも聴くことができました。西洋音楽とはルーツの違う音楽なんだそうです。
カトリックで聴く聖歌やプロテスタントで聴く賛美歌とはひと味違いシンプルで、
ただただ祈りを捧げるためにある、といったふうな響きでした。
祈る人は美しく、教会に響く音楽もまた美しいと感じました。
他にもトビリシにはベツレヘム教会というところがあって、そこに行く道も美しく多くの観光客をも惹き付けています。
階段が続いて、トビリシが一望できます。
雨ですっかり季節が冬になったようでした。
このときも偶然ミサに立ちあうことができ、司祭から振り香炉をたっぷりかけてもらいました!!いい経験です。
身近に祈りがあり、それを身近に感じることのできたグルジア滞在でした。
多くの教会は無料で、温かく迎えてくれます。グルジアに行った際にはミサにも参加してみてはいかがでしょうか。